■なぜ、あの人物が総理大臣になってしまったのか
私は、今回の政権誕生は国民の意思というより、巨額の資金をSNS広告などに投じて人々の思考を誘導した結果だと感じています。
先の首相指名選挙では石破氏に先を越され、その悔しさをバネに、今回の選挙へ向けて周到な準備を重ねてきたのでしょう。
議員時代には見せなかった作り笑い、そして「働いて、働いて、働いて」といった同語反復のキャッチコピー。
人の心をつかむための“技法”として徹底的に磨き上げたものだと思います。
私は最初から「この人は総理にふさわしくない」と言い続けてきました。
しかしYahoo!コメントなどで意見を述べると、「選挙に負けた負け犬」などと批判されることも多かった。
高市氏の人気は、実態以上に膨らんでいたように見えます。
■今、若い世代も政治の本質に気づき始めているのでは
さて、今はどうでしょう。
少しずつ若年層にも政治の本質が見え始めているのではないでしょうか。
生活は楽になりましたか?
公約は果たされていますか?
食料品の消費税は、今国会でも先送りが決定。
過去最高の税収があるにもかかわらず、困っている人に届く気配はない。
「届けなくてもいいから、せめて取らないでほしい」——多くの国民がそう感じているはずです。
国民から吸い上げたお金がどこに使われているのかも不透明。
既得権益の大きい太陽光・風力発電への投資、企業献金の増大。
そしてその資金を最大限に利用して選挙に勝ち、勝てば「国民の信任を得た」と言って好き放題に政策を進める。
この構図は、到底健全とは言えません。
■今国会の法案は本当に国民のためか
今国会で成立を目指している法案の数々。
そのどれが国民のためになるのでしょうか。
副都心構想は維新がやりたいだけ。
その他の法案も、首相自身が「自分の功績を残したい」という思いが前面に出ているように見えます。
「私はこれをやりました」と言いたいだけの政策に、国民生活が振り回されている印象です。
さらに問題なのは、5類撤廃のような重大な決定を閣議だけで進めてしまう姿勢です。
憲法との整合性が問われる内容を、十分な議論もなく決めてしまうのは危険です。
■殺傷能力のある兵器輸出は、日本を戦争に巻き込む
殺傷能力のある兵器を日本や他国と共同開発し、それを輸出する。
これは「平和国家」の姿とは到底言えません。
日本は戦争をしていないから安全だと思いがちですが、そんなことはありません。
日本製の兵器で他国の人が命を落とせば、その国の人々は日本を恨み、復讐の対象になり得ます。
「戦闘地域には輸出しない」と言いながら、「特段の事情がない限り」と逃げ道を残すやり方も不誠実です。
理由をつけて輸出してしまう未来が容易に想像できます。
■最大の問題は「他に替わる人がいない」こと
結局のところ、最大の問題は「代わりの人材がいない」とされてしまうことです。
しかし、このままでは日本は危険な方向へ進み続けます。
国民生活を置き去りにし、自分の成果ばかりを追い求め、目立つことが大好き。
そうした人物が日本のトップに立つことは、本来あってはならないはずです。
一日でも早く、政治の軌道修正が必要だと強く感じています。


